二日酔いを予防する~原因、予防・対策、オススメの成分・製品~②

医療・健康

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二日酔いを予防する~原因、予防・対策、オススメの成分・製品~①

今回は『「アセトアルデヒド」が十分に肝臓で分解されるように肝臓の機能を上げるにはどうすればよいか?』について説明していきましょう。

二日酔いにならないように肝機能を上げる≒飲酒により肝細胞が傷つくことを防ぎ、胆汁の流れをよくしておく

飲酒すると、アルコールが分解されてできた「アセトアルデヒド」という物質ができることは前回説明した通りです。
アセトアルデヒドは活性酸素を介して肝細胞を傷つけ、さらには脂肪の分解を抑制し、肝臓に中性脂肪の蓄積を促します。そのため、長期の過剰飲酒は、まず脂肪肝を招き、多くのトラブルにつながります。
よく目にする血液検査値では、肝臓の損傷が大きいとGOTGPTといった検査値が高くなります。また、肝臓や胆道に異常が生じ、胆汁の流れが悪くなるとγ-GTPという検査値が上昇します。
過剰な飲酒は肝臓に負担をかけてしまう事がわかりますね。

以上の事より、アセトアルデヒドによる肝臓の損傷を少なくし胆汁の流れをよくすることが、肝機能を助け、結果的には二日酔いの症状を防ぐことにつながる!という事がわかりました。

肝臓の機能を助ける成分とは

では肝機能を助ける成分としてどのようなものがあるのでしょうか?
どのような成分があるのか、どう効果があるのかを説明していきましょう。

  1. ウコンに含まれる『クルクミン』『ビサクロン』
  2. 肝臓水解物
  3. ウルソデオキシコール酸
  4. 牛黄
  5. タウリン

1.ウコンに含まれる『クルクミン』『ビサクロン』

ウコンは、抗菌作用、鎮痛作用、胆汁分泌促進作用、血圧降下作用、子宮収縮作用、コレステロール分解作用、抗腫瘍作用、胃腸管系作用など多岐にわたって研究されています。
我が国では“アルコールの友”として広く知られているウコンは、欧米では抗炎症作用、抗がん作用を目指した研究が進められ、これらの作用はクルクミンとその代謝物によることが明らかにされています。クルクミンは秋ウコンに最も多く、春ウコンの3倍以上含まれています。
マウスの実験によれば、ウコン摂取後30分後には通常の2倍から2.5倍程度に胆汁が分泌されます。これにより消化吸収が高まり、肝臓の解毒作用を高めますこの時悪酔いの元となるアセトアルデヒドを分解する速度が50%も上がります。なお胆汁分泌の促進は、クルクミン含有量が微量の紫ウコンにも顕著に見られることから、クルクミンだけでなくカンファー、シオネール等との複合的な作用と考えられています

ウコンには春ウコン、秋ウコン、紫ウコン(ガジュツ)の3種があり、3種共に多種多量の有効成分が含まれていますが、ウコンの種類により含有量にバラツキがあります。
二日酔いや肝機能改善に最も顕著なのが秋ウコン、健胃作用や内臓全体の活性化には春ウコンと紫ウコン(ガジュツ)のブレンドがよいと考えられているようです。
とりあえず二日酔い対策として摂取するなら秋ウコンが入っていればよく、春ウコン・紫ウコンも入っていればなお良し、ということですね。

また、ウコンの中でも秋ウコンに僅かに含まれる稀少成分ビサクロンがすごい成分のようです。二日酔い改善作用、肝障害抑制作用、抗炎症作用、抗酸化作用の4つの作用が確認されているとのこと。
やはりウコンはアルコールの友ですね!
参考:ウコン研究所/ビサクロンが持つ作用
日本健康堂

2.肝臓水解物

これはヘパリーゼなどの栄養ドリンク剤に入っているのを目にしますね。
レバーを分解して飲みやすくしたもので、アミノ酸とペプチドが豊富、肝血流量を高めたり、肝細胞の再生促進作用(動物実験)などの働きを持ちます
肝臓は過酷な仕事をしているため、猛スピードで生まれ変わっています。そのために必要なのがアミノ酸。肝臓水解物には必須アミノ酸をはじめとする合計18種類ものアミノ酸のほか、細胞が作られるときに必要な「核酸前駆物質」が含まれているため、細胞の生まれ変わりを効率よくサポートできます
参考:ゼリア新薬/肝臓水解物って何?

3.ウルソデオキシコール酸

これは医療用医薬品・一般用医薬品では『ウルソ』という商品名で販売されています。
ウルソデオキシコール酸は、もともと体内にある胆汁酸のひとつで、飲酒などにより弱った肝臓に働きかけ、胆汁酸の分泌を促進・維持します
結果として脂肪の消化力を高め、胃もたれや腹部膨満感、食欲不振、胸のつかえといった症状を改善してくれます。

4.牛黄(ゴオウ)

牛黄とは漢方の生薬の一種です。
ゴオウは牛を屠殺したとき、胆のう、胆管中より採取し、乾燥して市場品とします。ただ、ゴオウは1000頭中1頭にしか見つからないと言われ、とても貴重なものとされています。東洋におけるゴオウの医療的応用は紀元前に始まり、中国では少なくとも6世紀以前より広く用いられています。
日本の市場品はすべて輸入に頼っています。近年その価格は、需要の高まりから急激に高騰しており、年々入手が難しくなる傾向にあります

ゴオウの効果として
1)血圧降下作用
2)強心、解熱、利胆及び鎮静作用
3)鎮痙作用
4)平滑筋収縮性物質
5)胆汁排出促進作用
6)心収縮亢進作用
など様々な効果があります。

5)胆汁排出促進作用が二日酔いには特に効果がある部分ですね。解毒作用もあるとされており、肝機能改善には効果がある生薬です。

5.タウリン

よく栄養ドリンク剤に含まれているタウリン〇〇㎎配合!というやつですね。
タウリンは魚介類に多く含まれており、脳や血液、心臓、肝臓などに存在するアミノ酸の一種です。
高血圧や糖尿病、動脈硬化の予防、疲労回復など、生命を維持する様々な効果があります。特に肝臓には次の様に働きます。
●細胞を傷つける活性酸素を消去し、脂肪肝を予防する。
●胆汁の分泌を促し、過剰なコレステロールを排泄する。
●肝臓の細胞を保護する。
●アミノ酸としてタンパク質の合成を改善する。
参考:大正製薬/肝臓とお酒の関係

特にイカ、タコ、エビやハマグリ、シジミなどの貝類に豊富であるため、お酒を飲む際はこれらの食品を積極的に摂るのもよいでしょう。

次回は上記の成分を含有するものとしてどのようなものがあるのか、オススメの商品を紹介していきます。

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二日酔いを予防する~原因、予防・対策、オススメの成分・製品~③

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